「兆し」抽出など、全国5校と連携した新たな実証を開始
株式会社コードタクト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:後藤 正樹、以下「当社」)の社内研究部門「教育総研」が、2025年度に取り組む5つの実証プロジェクトおよびその背景についてスクールタクト公式noteで公開しました。これらは、AIやデータ分析の手法を駆使し、先生の指導や児童生徒の学びを支える新たな可能性を検証する取り組みです。全国5つの学校との連携を通じて得られる実証成果は、教育の未来に向けて還元していきます。
教育総研とは
当社コードタクトでは、社内チームとして教育工学や教育心理学の研究をするメンバーによる教育総研を組織し、当社のビジョンである「個の力をみんなで高め合う学びの場」の創り出すための理論的・実践的研究を行っています。また、それらの研究成果をスクールタクトの機能に反映し、現場の先生と児童生徒の学びを支えるサービスの創出に努めています。
2024年度はAIが生成した回答を協働学習で活用し、児童生徒の多面的・多角的な思考を促す授業設計の研究や、いじめや不登校の兆しを捉えるための行動ログを用いた学級内の人間関係の可視化とその有効性の検証など、複数の実証プロジェクトを展開しました。教育の現場に即した課題を起点に、テクノロジーと学術の融合による新たな教育的価値の創出に挑んでいます。
2025年度、5つのテーマで実証を開始
2025年度は、以下の5つの実証プロジェクトとして、全国5校と連携し進めていきます。実証により得られた成果は、論文発表や機能実装など、さまざまな形で教育現場に還元していく予定です。
1.自己調整型の学びプロジェクト
児童生徒が自ら学習を調整して進める「自己調整型の学び」の育成支援のために、自己調整型の学びの実践から得られるスタディログをAIを用いて分析。児童生徒の学習実態をより深く捉え、先生の指導改善や個別最適化への支援につながるフィードバックの質を向上していきます。
2.教員の指導・支援記録プロジェクト
先生が授業中に行う声かけや支援行動をアシストログで記録し、AIによって分析することで、「効果的な支援」の傾向を可視化。指導の振り返りや次の授業改善に向けた示唆を得ていきます。
3.教員が抱えるAIに対する不安の調査プロジェクト
AI活用の障壁となる「不安」を明らかにするべく、小中学校の先生を対象にした心理尺度を用いた調査を実施。安心してAIを使える教育現場の実現に向けた基礎を築きます。
4.学級内の人間関係可視化プロジェクト
スクールタクト上の行動ログを活用し、いじめ・不登校の兆しを早期に捉える試み。これまで継続的に取り組んできた研究を発展させるため、有効性の再検証と分析精度のさらなる向上を図ります。
5.AIによる兆し発見・教訓支援プロジェクト
児童生徒の振り返りの記述をAIが分析し、「成長の兆し」や「教訓化」につながる学びのヒントなどを抽出。先生が子供たちの状況を把握するのを助け、子供の発達段階に応じた自己理解と、振り返りの習慣化につながる仕組みづくりを行います。
2025年度の実証プロジェクトの全容と、背景にある研究視点については、スクールタクト公式noteに公開した記事をご覧ください。
2025年度実証プロジェクトの詳細はこちら>